顎関節症とその施術アプローチ

顎関節症は、「顎関節や咀嚼筋の疼痛, 関節(雑)音,開口障害ないし顎運動異常を主要症候と する障害の総括的診断名であることがその定義となっております。(日本顎関節学会)

そして顎関節症の診断基準としては、

  • 顎関節や咀嚼筋などの疼痛
    (咬筋,側頭筋,内側および外側翼突筋 の4筋のほかに顎二腹筋胸鎖乳突筋を含む)
  • 関節(雑)音
  • 開口障害ないし顎運動異常

    上記のうち、少なくともひとつ以上を有することとしております。

さらにその分類としては、
①咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)
➁顎関節痛障害(Ⅱ型)
③顎関節円板障害(Ⅲ型)
 ⇒口の開閉時にずれた半月円板が自動的に整復するタイプ
 ⇒口の開閉時にずれた半月円板が自動的に自動整復しないタイプ

④変形性顎関節症(Ⅳ型)

心因性など特発性顎関節症(Ⅴ型)
に分類されます。

この中で、最も反省頻度が高く、しばしば問題となりやすいのが、③顎関節円板障害(Ⅲ型)であるといわれております。

  • 顎関節症の疫学的な統計は、以下のようになります。
  • 20~40歳の女性に多い(Detamore, M. S., 2003)
  • 人口の20~25%が罹患(Gerard, D. A, 2002)
  • 患者の60%が両側性に発症する
  • 39%が捻髪音、可動域制限の自覚症状(Wettesson)


    主な症状としては、
  • 口の開閉動作時の疼痛⇒咀嚼時の運動障害
  • 開閉時の痛み+顎関節でクリック音が鳴る⇒関節円板の前方変位
  • 開口運動障害(口がうまく開かないor口が最後まで閉じない)
    ⇒開口時に指3本が入る程度(5~6cm)開くのが正常の開口時可動域
  • 顎関節周囲の筋肉の緊張により、周囲の筋肉、神経にも緊張が伝わり、頭痛や頚部痛、耳鳴りなどの関連症状を呈する

などが挙げられます。

また、顎関節症の発症原因(素因)としては、

  • 物理的外力⇒傷害(頭部への打撃、交通事故など)
  • 顎関節周囲筋の過活動⇒食いしばり、歯ぎしりなど(オーバーユース)
  • 顎関節の運動機能障害⇒関節円板の変位
  • 加齢性変化などの変形性関節症、リューマチ性関節炎
  • 虫歯
  • 不良姿勢(前方頸椎症候群)

    などがあげられます。

    上記に記載しているうち、不良姿勢とはは下の図のようないわゆる『頭部前突位』と言われる肢位が代表的です。下図のような姿勢はまさにデスクワーク時やスマホ操作時などでよくみられるような姿勢であると思いますが、このような姿勢により、顎関節には圧迫、せん断負荷がかかり、結果的に関節円板の前方変位、あるいは顎関節(骨)自体にダメージがおよび、最終的に顎関節症を発症します。

顎関節症に対する施術アプローチの考え方、すすめ方としては以下のようになります。

顎関節の変位に対する治療の考え方や施術方法は以下になります。

  • 関節運動学的徒手的アプローチ法
    ⇒顎関節の前下方or後方変位のアジャストメント
  • 顎関節に関連する筋肉(咀嚼筋)のリリース/リラクセーション
  • 周辺関節(頭頚部/胸椎)のアライメント修正
    ⇒上記の『頭部前突位』などの不良姿勢を改善させる
  • 運動療法
    ⇒左右対称な咀嚼運動の訓練
    ⇒咀嚼筋(特に側頭筋、咬筋、外側翼突筋上頭)のセルフマッサージ
    ⇒姿勢改善

とくやま徒手療法研究所・施術院

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