背部痛と肋骨のサブラクセーション

背中の痛みに肋骨(肋骨頭関節と肋横突関節)のサブラクセーション(ズレ)が関係していることが比較的多くあります。

この場合の背部痛の特徴として、

  • 痛みが局所的というより広範囲(例:肩甲骨周り全体が痛い)
  • 圧痛箇所がはっきりしない、もしくは圧痛がない
  • 体幹の回旋で疼痛が顕著に出現する

があげられます。

来院時に患者さんが、「背中や肩甲骨の下あたりが痛むが、押しても痛くはない、体を左右どちらかに回すと鋭い痛みがある。」と訴えた場合には高い確率で肋骨のサブラクセーション(ズレ)が痛みの原因となっています。

上図のとおり、肋骨は左右12対ありますが、前方では胸骨と結合(下部肋骨は肋軟骨結合)し、後方では胸椎の肋骨窩と肋横突窩という2か所でそれぞれ肋骨頭関節と肋横突関節を形成しており、脊柱の屈伸や回旋運動にともない各関節面で運動が生じます。

(※以下の記事もご参考ください。肋骨の運動学について詳しく記載しています。)

例えば体幹の左回旋(下図)では、左の肋骨は後ろから見た場合、下方向に回旋しながら左回旋します。(前から見た見た場合、上方+右回旋)

この時に、脊柱の回旋に合わせて肋骨がスムースに回旋しなければ、肋骨頭関節や肋横突関節には圧縮負荷がかかり、これが結果的に背中周りの痛みへとつながります。

冒頭にも記載した通り、患者さんは来院時に、「背中や肩甲骨あたりに不明瞭な痛み」を訴えますが、これだけを聞いて、背骨(胸椎)の関節アジャストメントや、周辺筋肉のマッサージを行っても痛みはほぼ改善されないことがほとんどです。

一方、12対ある肋骨でどの肋骨にサブラクセーションが生じているかを触診で探り当て、運動学的観点から見て正しい方向にアジャストメントできれば、痛みはその場で解消することが多いです。

なかなか改善されない背中の痛みをお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。

とくやま徒手療法研究所・施術院

電話:078-414-8408
メール:j.tokuyama.labo@gmail.com
ライン:toku0034で検索、または以下のQRコードをご利用ください。
Instgram:@tokuyama_mtp_laboで検索、DMでご連絡ください。

※受付時間:8:00~19:30(19:30施術開始可能)

最新情報をチェックしよう!