抗原原罪とは

  • 2022年9月9日
  • 2023年1月14日
  • 思想
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ある型(A型とする)の抗原:ウイルス(インフルエンザとする)に感染した後には通常、体内の免疫細胞でA型ウイルス(抗原)に対する抗体が産生されます。

そしてインフルエンザA型に罹患した後、しばらくしてインフルエンザB型に感染した際に、A型に罹患した際に産生されたA型抗体が、B型ウイルス(抗原)に対しても反応し、B型抗原に対するB型抗体を産生し、B型ウイルス(抗原)の増殖を阻止することができるといった能力がわれわれに通常備わっている免疫機能です。

これはつまり、違う型のウイルスでもウイルスとしては同じインフルエンザウイルスであり、基本の遺伝子配列には共通点が多くあるため、既存の抗体(A型抗体)で違う型(B型抗原)にも対応できるということを表しています。

しかし現在、特定の型の抗原に対する抗体しかできなくなってしまうという「抗原原罪」という現象が起きているのではないかと、一部のドクターの方や本当の意味での免疫学専門家の間で言われております。

「抗原原罪」とは、先ほどのインフルエンザA型とB型の話とは逆で、過去にA型抗原に感染した後、B型抗原に感染した際に、通常なら既存の抗体(A型抗体)でもB型抗原に対抗できるところが、A型抗原と共通する遺伝子配列の部分に対する抗体しか産生せずに、B型抗原オリジナルの部分に対しては抗体産生や自然免疫(キラーT細胞など)を誘導しないという現象のことで、それはつまり通常の免疫機構が働かないという状態を表しています。

「原罪」という言葉の由来は、旧約聖書のアダムとイブが禁断の木の実を食べてしまった罪を「原罪」と呼び、人間はその罪を背負って生きるというところからきているそうですが、私たちの免疫システムにも、そうした「原罪」が刻み込まれているという意味の例えになります。

つまり、最初に罹患したA型抗原(原罪)に対する抗体を最も強く持ち続けていくという意味合いになります。

では、なぜこのような「抗原原罪」というようなことが起こるのでしょうか。

ひとつの要因として、「何らかの理由」で「原罪:A型抗原」に対する抗体を強化(刺激)しすぎると、免疫機構は、A型抗原に対しては素晴らしく完璧な抗体を産生しそれに対抗することができるが、その代わり、B型を含む変位株や、さらには別の病原体に対しては免疫機構が作動しにくくなる、つまり「自己免疫機能が低下(抑制)する」という事態が生じてしまうということです。

ちなみに、「抗原原罪」という言葉は何も今回の流行病で作られた言葉ではなく、過去のインフルエンザの流行の際にもすでに使われており(認められており)、免疫学的にはごく普通の理論とのことです。

具体的な例でいくと、今の流行病(武漢型)に対する抗体が強く刺激されることによって、武漢型(原罪)には完璧な抗原抗体反応を示しますが、一方変異種や全く別の抗原には反応を示さず、結果的にそれらの病原体(疾患)に罹患しやすくなること、です。最近特に流行っているところでいくと、「オミBA〇〇」、「帯状疱疹」、「手足口病」、「溶連菌」、「小児の原因不明の肝炎」、「原因不明の体調不良」などでしょうか。

ところろで「何らかの理由」とはいったい、、、

(編集途中。つづく、かも?しれません)

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