スポーツドリンクについて

スポーツドリンクには大きく分けて、アイソトニック飲料とハイポトニック飲料の2種類があります。
それぞれの特徴と利点(摂取のタイミング等)や留意点について解説していきます。

①アイソトニック飲料(スポーツドリンク)


⇒浸透圧(※)が身体の体液浸透圧と同等に製造されている(等張性)。
⇒食塩濃度:0.1~0.2(Naとして40~80mg/100ml)
⇒炭水化物(糖質)濃度:4~6%(4~6g/100ml)
水分はもちろんNa等のミネラル、糖質も含まれているため、運動前と運動後の水分+エネルギー補給として摂取するとベスト。(運動中や大量発汗時に摂ってはいけないということでは決してない。)

②-1ハイポトニック飲料(スポーツドリンク)


⇒浸透圧が身体の体液浸透圧より低い(低張性)。
⇒食塩濃度:0.1~0.2%(Naとして40~80mg/100ml)
⇒炭水化物(糖質)濃度:1~3%(1~3g/100ml)・・・アイソトニックより低濃度に調整されている。
⇒アイソトニック飲料と比較して、塩分濃度は同等で糖質はやや少ない(低浸透圧)割合に製造されています。運動中など発汗による水分消失で、体内の浸透圧が相対的に上がっている状況では、低浸透圧に製造されているハイポトニック飲料の方が、アイソトニック飲料よりも水分吸収速度がより速くなるため、脱水状態になるのを防ぎやすい。またハイポトニック飲料は、胃での滞留時間も短いため、胃の中で「ポチャポチャ」しにくい」という利点もある。

 

②-2ハイポトニック飲料(経口補水液)


⇒浸透圧が身体の体液濃度より低いためハイポトニックの一種に分類される。
⇒食塩濃度:0.3%(Naとして80~115mg)・・・ほかのスポーツドリンクと比較して高濃度
⇒炭水化物(糖質)濃度:2%(1~3g/100ml)
暑熱環境で長時間の大量発汗をともなう運動時や脱水時や熱中症の際に摂る⇒通常の運動時に摂っていけないわけではないが、ほかの飲料に比べて塩分濃度が高いため、強い喉の渇きやだるさが出現する場合がある。(熱中症予防には塩分チャージも有効だが、こちらも上記と同じ原理で摂りすぎには注意が必要。)

◎:おすすめ 〇:摂っても良い ▲:悪くはないがおすすめではない ×:避けるべきor効果が期待できない 

留意点:

上記のようにスポーツドリンクは、運動中の水分やエネルギー補給として非常に便利ではあります。しかし、スポーツドリンクもいわゆる清涼飲料水に分類されるため、安静時の水分補給として常用していると糖質過多になるおそれや、人工甘味料(スクラロースなど)の食品添加物を摂取することになるため、スポーツ活動以外は制限する必要もあると考えます。

また運動中でもスポーツドリンクの摂りすぎは、体内の水分、ミネラルバランスを乱したり、胃腸への負担になったりするため注意が必要です。

また、それほど長時間の運動でなく、運動強度的にも高くなく、発汗量も多量にならないような運動では水(ミネラルウォーター)で十分だと考えます。

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